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iPhone7 画面交換【後編】パーツ移植について

渋谷店 2019年10月30日 2025年10月30日 スマホ修理ジャパン代表 中嶋拓也
iPhone7 画面交換【後編】パーツ移植について

iPhone 7の画面交換 パーツ移植にフォーカス

今回は前編で外した破損パネルから新しいパネルへの交換作業編です。
(前編のブログはコチラ→【定番】iPhone7 画面破損【前編】)

早速いきましょう。

ホームボタンの移植

まずはホームボタンから外していきます。
従来のiPhoneはプレートがプラスネジで止まっていましたがiPhone 7からY字ネジに変わりました。

また6sではネジ2本と他のパーツも同時に押さえる1本の計3本だったのがiPhone 7/8では計4本に増えています。
これはホームボタンの仕様がメカスイッチから、タッチセンサー方式に変わったことでホームボタンを強く固定出来るためでしょう。

ホームボタンステーを取った写真

4本のY字ネジを外すとプレートが取れます。
見えているホームボタンのチップやケーブルは、とても繊細で少しの事で簡単に壊れます。

厄介なのは一度壊れてしまうとセキュリティ機能が働きパーツを交換しても指紋認証が使えなくなります。
実質「替えの効かないパーツ」ですね。これはiPhone Xのface IDも同様で、壊れた場合touch IDよりも事態は深刻です。

取り外したホームボタン

接着されている箇所を慎重に浮かせ、取り外し完了です。
修理歴のある端末では簡単に取れるのでは?と思われる方もいるでしょうが、この粘着テープは優秀で意外と強く付いていることが多いですね。

パネル上部のパーツを移植

次に…

近接センサー
照度センサー
イヤースピーカー
インカメラ

四つが一体になった画面上部のパーツを外します。
ここはモデルによって形が微妙に違うので「前と同じで大丈夫だろう」が通用しません。

壊しやすいパーツなので慎重に取り扱う必要があります。

取り外したイヤースピーカー

プレートを押さえる3本のネジ
イヤースピーカーを押さえる2本のネジ
ケーブルをパネルに固定する1本のネジ

この計6本のネジでパーツが止まっています。
ここもiPhone7+/8+では仕様が異なる箇所ですね。

そしてネジを全て外しても、簡単には取れません。
また粘着テープで固定されています。このテープが強力なので、温めながらゆっくり剥がします。

取り外した近接センサー

取り外すとこんな感じ。
半透明のプラスチックはインカメラの固定用パーツで、同じ素材で近接センサーにも固定パーツが付いています。
近接センサーに固定具を付けたまま外す方法近接センサーだけを外す方法と二通りあります。

下準備を十分にしておけば、どちらでも綺麗に外せます。

画面から全てのパーツを取り外すと…

最後に液晶裏の銀プレートを外せば…
これで全てのパーツが移植可能な状態になります。
ですが、ここで銀プレートの一部がおかしい事に気が付きます…それは次の写真で。

ホームボタンが写っていないのは、新しいパネルに仮付けして動作確認をしているため。
この初期動作確認をしておくことで、作業効率が格段に上がります。

稀にパネルの不良でホームボタンが認識されなかったり、タッチの動作不良も起こるので…
全て組み込んでから、また違うパネルにパーツを移植するのは時間が掛かりますからね。

他店舗様の修理で時々ある欠陥

ちなみに先程書いた、銀プレートのおかしなところはココです。
プレートとパネルを固定するネジ用の金具がひとつ無いのです。前回の修理屋さんが千切ってしまったのでしょう。

このプレート自体が移植する前提のパーツなので、替えの部品がありません…
他のネジでしっかり固定されてはいるものの…やりきれない部分ですね。

防水テープを貼る

そんなこんなありつつ、仕上げに近付いてきました。

本体フレームとパネルの間にあるシール材を貼っていきます。
iPhone7/8シリーズの耐水・耐塵性能の秘密はここにあるとか…

ですが一度破損した端末では、本体に歪みが生じているため、著しく耐水性が落ちてしまいます。
あくまでパネルとの篏合を良くする補助シールだと思ってください。

修理完了

そして、修理完了です。
写真に起こすと結構な作業量に思えますが…大体20~30分で終わります。

作業完了後には

タッチ
アウト/インカメラ
通話/センサー
充電
モバイルデータ
Wi-Fi/Bluetooth

以上の動作確認をします。
全体でおよそ40分ほど。

前編、後編と分けてiPhone7の画面修理について書いて来ましたが…少し長くなってしまいましたね。
これだけの作業をしているんだ、と興味を持って頂ければ幸いです。

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