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バッテリーの最大容量を見たことありますか?どんな意味を持つのか解説します。

秋葉原店 2022年2月28日 2025年10月16日 秋葉原店店長 須山よしのり
バッテリーの最大容量を見たことありますか?どんな意味を持つのか解説します。

iOS14以降、バッテリーの最大容量に異変が。

iPhoneの設定欄からバッテリーの劣化状態が見られるようになったのは革命でした。
現状ではiPhone6くらいの世代であれば、最新OSで閲覧可能な「バッテリー最大容量」

これは良くも悪くも、ユーザーとしても判断基準に困る事がありますし、修理店としてもです。

Appleの公式サービスでは基準値以下にならないと交換を行えない

 

このバッテリーの最大容量は、文字だけで見ると難解に思えます。
実際にお客様でも理解した上で御来店される方は少なく、まずは「バッテリーの最大容量」が示すところの意味から説明します。

このバッテリーの最大容量は

・現在バッテリーの中に蓄電出来る割合

それを%で表したもので、リチウムイオンバッテリーの特性である
「経年劣化により蓄電量が下がる」状態を分かりやすく数値化したものです。

なので普段、画面の右上部に表示される「現在のバッテリー残量」とは違う意味を持つ数値となるわけです。

例えば現在のバッテリー残量が50%を条件として表現すると

バッテリー最大容量100%=蓄電量100
蓄電量100のうち50%が現在利用可能な残りの電力として表示

となります。
これが仮に同条件でバッテリー最大容量が50%だと…

バッテリー最大容量50%=蓄電量50
蓄電量50のうち50%が現在利用可能な残りの電力

となるわけで、最大容量の数値が下がれば下がるほど使用可能な電力が少なくなり、利用可能時間も短くなります。

これで何となくでも最大容量の表示の意味が伝わったと思います。
そしてこの最大容量の数値はバッテリー交換の目安ともされています。

Apple公式の修理交換サービスでは「バッテリー最大容量80%」を交換の目安と定め
iPhone本体の状態によっても変わりますが、有償無償問わずバッテリー交換を行っています。

逆に言うとバッテリーの最大容量が80%以下になっていない場合は…条件付き、もしくは交換しない、という対処となるそうです。
つまりは「どんなにバッテリーのもちが悪くても、基準値以下にならないと」交換はしてくれません。
もちろんこれは「バッテリー以外の問題も考慮して」ですが、そうなってくると困るユーザーが居るのも事実です。

バッテリーの最大容量は本当に正しい?

この最大容量表示が持つ意味は解説しましたね。
つぎは「この表示が正しいものなのか?」について話します。

正直、修理屋さんとしてiPhoneを見ていると…本当なのか疑わしい点にいくつも出会います。

通常iPhoneに使用されているリチウムイオンバッテリーの寿命は1年半から2年ほどと言われ
これはiPhoneのバッテリーを何回満充電したか、そのサイクル数を500回として計算された年数です。

通常の解釈であれば、その期間を超えて使用していた場合「バッテリーの最大容量が80%を切る」ということになりますが…中には4年使っていても最大容量の表示が90%台のiPhoneというのも珍しくありません。

逆に使用3ヶ月で90%以下に下がる場合もあります。

そして一番困るのは…

最大容量が80%以下まで下がっていないのに「バッテリーの消費が早い」「起動不良などを起こしている」場合です。

もちろん、使い方次第で消費電力は変わります。
リソースを喰うアプリの使用や、バックグラウンド通信が多ければ、その分消費電力は上がりますし…
昨今話題の5Gも比較的通信が安定しない現状では、必要以上に電波を探してしまい電力を喰うこともあります。

そんな現状で考えても「バッテリーの最大容量がアテにならない」となると困るユーザーも多いハズ。

実際、私もその一人です。

iPhone7やiPhone6sで多い、実容量との差

実際に私のiPhone6sで見てみましょう。

現在の最大容量は94%です。

では、パソコンのソフトを介してバッテリーステータスを読み込んで見ましょう。

画像では見えにくいと思いますので文字に起こすと

電池の現在の充電:1440mAh
電池デザイン最大充電:1715mAh
電池効果的最大充電:1882mAh(109.7%)
電池充電サイクル:113

iPhoneで表示されるものと表現が変わっているのでわかりにくいと思いますが…
この「電池効果的最大充電」がいわゆるバッテリーの最大容量に値するところです。

また電池充電サイクルがいわゆる「サイクルカウント」で、満充電を何回繰り返したか?という数値です。

iPhoneを通して見た数値と、パソコンのソフトウェアを通した数値が異なる事がわかります。
実際サイクルカウントが113(寿命は500回)でiPhoneから見る最大容量が94%は少し低い数値が表示されているのでは?と感じます。

ただ実際に、この情報だけで「絶対に間違っている」と言い切れないのが難しいところで…
iPhoneの最大容量表示の計算がどのように行われているのか分からない限りは断言は出来ません。

そのためiPhoneのバッテリー最大容量は良くも悪くも信憑性に欠ける内容なのです。
差異がある以上は「単なる目安」でしかないということはハッキリとしているでしょう。

なので修理屋さんとしての明確な判断基準を整理してみます

1.少なくとも2年以上使用している
2.一日に充電を1回以上行う
3.さらにiOSの更新も常にしている

この3つの要素をキッカケに交換が必要か?を判断しています。
もちろん、ユーザーによってiPhoneの使用時間が違うので、絶対的な要素ではありません。
またバッテリー交換で改善されるのは「蓄電量のみ」ですので、iOS更新や内部基板の劣化で消費電力が上がっている場合は見違えるほどの変化はないかもしれません。

更に、具体的な症状として
「残容量20%くらいで電源が落ちる」「バッテリーの膨張」については、実際バッテリーにトラブルを抱えている証拠ですので
交換が必要です。

ですが…

消耗したバッテリー+最新iOS

この組み合わせでは、日常的に使うのは困難です。
もしお困りの際は一度ご相談下さい。

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