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iPadは曲げない努力が必要です。とにかく曲げないで下さい。2022.07.05

iPadは簡単に曲がります。




 

「金属なのに曲がるの?」

ハイ、簡単に曲がります。
むしろ金属だからこそ、曲がります。

実際に分解を行うとわかるのですが、iPadに使用されているアルミは
1円玉よりも薄く、iPadのモデルによってはミリ以下の代物です。

またiPhoneに比べ筐体が大きく面積が広い分、支点力点作用点が効率よく働いてくれます。
そう、曲がる方向に。

「またまた、落としたり衝撃を加えなければ大丈夫でしょう?」

いえ、ご相談を頂く中で最多は

「バッグの中で曲がった」

「ごろ寝していて気がついたら自分の下敷きになってた」

です、これらは落下等とは関係ありません。
また大事に大事に使って居る方でも、使用年数が長くなると緩やかなカーブを描いていることが多く
如何に「曲がりやすいか」を体現しているなと感心することもあります。

とにかく、iPadは曲がりやすく、また修正も困難なことがあります。

 

修正作業は力技。




もしiPadのフレームが歪んでしまった場合、私達は全力を尽くします。

ですがここで問題になるのが

・金属の特性
・内部パーツ、電子基板との兼ね合い
・フレームのサイド部分のR部分、もしくは返し

まず金属の特性です。
iPadのフレームに使われる金属であるアルミは軽さ、柔軟性、加工に優れています。
この柔軟性のお陰で曲げ直しも可能なのですが、問題は一度曲がったアルミは曲がりやすくなり
また断裂や変色を起こす可能性が高く、非常に厄介です。

次に内部パーツ、電子基板との兼ね合いです。
困ったことにiPadの殆どのモデルでは金属のフレームに基板をダイレクトに固定している機種が殆どで
湾曲が確認される位置によっては、電子基板もフレームと一緒に曲がっている場合があります。
iPadの電子基板には表面実装(電子基板の上にIC等を載せ、ハンダで固定する方式)でチップがついています。
これをわかりやすくイメージするとしたら、下敷きの上に消しゴムをおいて両脇をテープで固定し、下敷きを曲げるとテープはいつか剥がれてしまいますよね?
これと同じことが基板上でも起こります。
消しゴムは取れても困りませんが、電子基板上のチップはそう簡単ではありません。
ICチップの役割は多岐に渡りますが、チップを失う=人間で言えば脳の一部を欠損するようなものです。

次にフレームのサイド部分です。
iPadのフレームは背面からサイドにかけて一体成型のアルミでデザインされています。
世代によっては丸みを帯びた形、最近では直角のものも増えましたね。
この角度がついたサイド部分が非常に厄介で、ここが一番「断裂」「変色」を起こしやすいです。
例えば1軸の歪みを直すとしても、サイド部分は立体的に3軸+奥行きの要素を持っています。
そのため単純に曲げ直すとサイドフレームは力を掛ける方向とは90度違う方向へ逃げていきます。
つまりタテ軸に生じた歪みを直そうとするとサイドフレームはヨコ軸の方へ広がっていきます。
では、サイドフレームのみを直接修正すればいいのではないか?となりますが…
サイドフレームはiPad全体の中で屈指の厚みを持っており、これを手作業で曲げ直そうとすると
手を壊すか、本体の余計な箇所に力が加わり新しい歪みが発生します。

これらを理由にiPadの歪みを製品出荷状態まで完璧に直すことは難しく
できる限り努力を致しますが、何よりも「曲げない努力」が大切な製品となっています。

 

曲げないためにはどうする?




まずは落とさないことです。
最近では歩きスマホならぬ歩きタブレットをされている方も見かけます。
とにかく、足場の環境が変わる、安定しない場所では使用を控えたほうが安全です。
(電車内など)

つぎに持ち歩く際の収納方法です。
iPadを持ち歩く際に「バッグの中にそのまま入れる」方が殆どだと思います。
これが一番危険です。

「でも本体にケース付けてますよ」

そう、そこも一つ注意点です。
本体につけるケースはたしかに有ったほうが絶対にいいのですが…
大抵の場合、ケースは硬質プラスチック(PC)や軟質樹脂(TPU)の物で曲げへの耐性はゼロです。
これらはあくまで「キズを防ぐもの」だと思って下さい。

そんな手で曲がるようなケースをして、バッグの中の大小様々な物の中で揉まれたら…
想像するに容易いですよね?曲がります。

最善の策は、硬い素材のハードケースに入れて収納することです。
ハードケースといっても先程出てきた「本体に装着するケース」ではありません。
完全にiPadだけを収納する入れ物を指します。

これが一番、曲がりません。
物理的に曲がる要素がありません。

また最善策ではありませんが、バッグの中にタブレット専用のスペースが設けられている物もいいでしょう。
もちろん、他の荷物と干渉しない環境、またクッション性やiPadの形を保てるほどの空間維持性能があることが前提です。

ここまでやれば、持ち歩く際も曲げてしまう可能性が低くなります。

「そこまでやるの?」

ハイ、iPadは精密機器です。
仮にそれがMacBookだったら、裸で持ち歩く人は多くないでしょうし、入れ物にもこだわりますよね?
iPadはより身近な製品ですが、同じように精密機器です。
そこまでやっても、損はしません。