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春の訪れとともに…iPhone SEのガラス割れ修理で見つけた“意外な事実”

秋葉原店 2019-03-17 2025-03-28 秋葉原店店長 須山よしのり
春の訪れとともに…iPhone SEのガラス割れ修理で見つけた“意外な事実”

今日もまた、空気の冷たさが身に染みる一日となりましたね。
「本当に桜は咲くのだろうか?」
そんなことを口にしながら、毎年同じように季節の移ろいを待っている気がします。


先日、貴重なお休みをいただいたので少しお出かけをしてきました。
その道中で見かけたのが、河津桜。
…とは言っても、元気いっぱい咲き誇っている、というわけではなく、どこか元気がなくて寒さに震えているような姿でした。
植物にとっても、春先の「寒の戻り」はやはり厳しいもののようです。


さて、そんな春の足音が遠く感じられる3月。
当店では変わらず、さまざまなiPhoneの修理に日々取り組んでおります。
今回はその中のひとつ、iPhone SEのガラス割れ修理についてのお話をお届けします。
実はこの修理、見た目以上に“奥深いもの”だったのです…。




ガラス割れ修理のはずが…?


ご来店いただいたお客様のご申告は「ガラスが割れてしまった」というもの。
機種はiPhone SE(第1世代)で、パネル交換をご希望とのことでした。


いつも通り受付を済ませたあと、端末を慎重に開けてみると…
ある“違和感”が目に飛び込んできました。


写真の右部、中央あたりにうっすらとピンク色の小さなシールが見えますでしょうか?
これは「水没確認シール」といって、本来は真っ白なものです。
しかし、これが水分に反応すると赤く変色する性質があり、今回のように「ほんのり桜色」になっている場合は、“微妙に反応している”状態と判断できます。


この段階ではまだ汗や温度差などによる影響の可能性もあるため、断定はせず、頭の片隅に置いて作業を進めていきます。




そして見つかった“決定的証拠”



パネルを完全に取り外してみると、さらに鮮明な赤色のシールが現れました。
これにより「内部への水分侵入」がほぼ確実となります。


特に気になるのは、赤く変色していた箇所がパネルと基板の接続部にあたる点。
ここには非常に繊細な端子が配置されており、水分の影響を受けやすい部分でもあります。


端子まわりを拡大してじっくり確認してみると、やはり黒ずんだ汚れが見受けられました。
さらに、端子を覆う金属プレートを固定しているネジの部分にはサビが進行しており、水分の存在をはっきりと示していました。


これは、間違いなく“水没端末”の状態です。




応急処置とパネル交換


幸い、端末の主要な機能はまだ正常に動作しており、腐食の進行も軽度の段階だったため、まずは汚れの除去を行い、サビ部分には必要最低限の処置を施しました。


その後、新しいパネルを取り付けて動作確認を行ったところ、タッチ操作・表示・充電・音声などの基本機能はすべて問題なし。
無事、通常使用が可能な状態へと回復させることができました。




「ばれちゃった~」の一言にほっこり


お引き渡しの際には、修理中に撮影した写真をお見せしながら、水没の痕跡についてご説明を行いました。
するとお客様は少し照れ笑いを浮かべながら「ばれちゃった~」と、なんともおちゃめな反応をしてくださいました。


もちろん、その場で水没端末を今後使っていく上での注意点も丁寧にお伝えしました。
たとえば…




  • 内部に入り込んだ水分は、時間が経ってから腐食やショートの原因になる可能性がある




  • 少しの水分でも症状が後から現れることがある




  • バッテリーや基板などの主要部品に影響が出る前に、バックアップを取るなどの対応が大切




といった内容をお話させていただきました。




iPhone 5系の宿命…?水の侵入リスク


今回のiPhone SE(第1世代)は、iPhone 5シリーズをベースにした設計のため、構造的に“水分が入り込みやすい”という特徴があります。
たとえば、ほんの少し飲み物をこぼしただけでも、本体内部まで水分が入り込んでしまうことがあるのです。


防水性能が本格的に向上するのは、iPhone 7以降のモデル。
そのため、旧モデルをご利用中の方は特に注意が必要です。




正確な修理には、正確な情報を


今回のように、修理のご依頼内容と実際の端末の状態が異なるケースは少なくありません。
もちろん、お客様ご自身が気づいていない場合もありますし、「ちょっと水がかかっただけだから大丈夫だと思っていた」というご判断もよくあります。


しかし、精密機器であるiPhoneにとって“ちょっと”の水分でも致命傷になることがあるのです。
そのため、できるだけ正確な状態をお伝えいただけると、より適切で迅速な対応が可能となります。




最後に…うれしい一言


修理が完了し、端末をお渡しした際、お客様から思わず「腕がいいわね〜」とのお言葉をいただきました。


スタッフS、思わずにんまり。
この一言が、何よりの励みになります。


これからも一件一件、誠実に、丁寧に。
寒さが残る季節も、私たちは変わらずiPhone修理に向き合ってまいります。

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