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実証!iPhone6sをiOS14にアップデートすると...
- 秋葉原店 2020-10-18 2023-06-29 秋葉原店店長 須山よしのり
検証でわかったメリット・デメリット
iOS14を搭載したiPhone6sのメリット:
1.ウィジェットの追加により、ホーム画面のカスタマイズ性が向上しファッション性が増した。
2.バッテリー表示のウィジェットが小さいアイコンよりも視認性が高く便利に感じられる。
3.ウィジェットは視認性が高く、BluetoothイヤホンやAirPods、Apple Watchのバッテリー残量まで表示してくれる。
iOS14を搭載したiPhone6sのデメリット:
1.バッテリー容量が低い機種では稼働時間に制限が生まれ、これがバッテリー消費問題とまで言われる原因になっている。
2.iOSの更新後はシステムの再構築によるバックグラウンド処理が続き、消費電力が上がることもあり致命的な面がある。
検証のためにiPhone6sを買いました
新型iPhone12が話題の2020年10月現在ですが、同時にiOS14の評判も気になるところ。
論より証拠、百聞は一見に如かず...ということで
iPhone6sを購入しました
というのもiOS14対応機種の中で一番古いiPhone6sに現時点最新のOSが与える影響について凄く気になっていたんですよね。
中古品なので新しいバッテリーに交換し、レビューをする準備は万端です。
状態としては...
iPhone6s(2016年製造品)
容量:128GB
バッテリー最大容量:100
OSバージョン:iOS14.0.1
キャリア:docomo回線のMVNO
Wi-Fi/Bluetooth 常時ON
そしてiOS14への更新後、一度「全てのコンテンツと設定を消去」を実行し復元作業をしています。
これを何故ここに書くのかは、のちほど分かります...
ウィジェットは思ったほど便利ではない?
やっぱり一番最初に試したいのは新機能のウィジェットですよね。
画面上にアプリアイコン以外の情報も表示が出来るようになり、何よりもカスタム性が上がったことでiPhoneが更にファッション性を持ったように思えます。
しかし、実際に触ってみるとiPhone6sでは「こんなものか」という印象。
ままだ使いなれていないという部分もありますが、何せ画面が小さいのでウィジェットの大きさによってはホーム画面の占有率が大きくなりすぎてアプリアイコンをとなりのページまで追いやってしまうことも。
ウィジェットスミスなどのアプリを使い、更にショートカットの作成まで行えばいいのでしょうが筆者スタッフには遠い道のりのようです。
しかしその中でもBluetoothイヤホンやAirPods、Applewatchのバッテリー残量まで表示してくれるバッテリー表示のウィジェットは今までの豆粒のような小さいアイコンに比べ視認性が高く、更にノッチによってバッテリーのパーセント表示を失っていたiPhoneX以降のモデルでは更に便利に感じるでしょう。
もしiPhone6sやiPhoneSE(2020)などでウィジェットを使う場合はホーム画面をウィジェットで固めて、アプリ関連は2ページ目に配置、そんな感じもアリかなと感じます。
やっぱりバッテリーの減りは早い
これはiOS13の頃から言われ続けていることですが、バッテリーの消費はかなり激しく感じます。
実際、最新機種に比べればバッテリーの容量も低くSoCの消費電力も多いので、それなりの処理性能が必要とされる最新OSを古い機種で動かす限界というものを感じます。
一言でいえば燃費が悪い感じ。
最新のスポーツカーに古いガソリンエンジンを積んで、小さなガスタンクで挑むような、そんな気分です。
例えば2020年10月17日の現段階11時40分で79%
実際にバッテリーの使用状況と減り具合を検証
大体、朝の9時には家を出て、通勤中の時間潰しにYou Tubeを見たり音楽を聴いたり。
おおよそ一時間ほどで職場に着きますので、音楽を聴いたり動画を見ていると一時間に20%も減る計算になります。
You Tubeがバッテリーを消費するのは意味がわかります。
使っていてバッテリーが減るのは道理ですからね。
ただここは意味がわかりません。
設定アプリとSiriがバッテリーを使っている表記に。
画面オンの時間が3分間しかないのに、バックグラウンドで何かを処理していたようです。
このあたりがiOS14の省電力性能を落としているのでしょうか。
たしかにiOSの更新後は、プログラムの再構築か何かをするためにバッテリーの消費が早くなるという話もあります。
これがその時間なのか…?ちなみにSiriの設定はしていません。
謎は深まるばかりです。
そして直近がここです。
まだ12時までの測定が終わっていないので、ダッシュ表示ですね。
結局この日は21時の帰宅までにバッテリーが20%を切る状態になりました。
通勤往復2時間程度+8時間の勤務で充電が必要となります。
バッテリー容量が100%の状態でこれですから…
最大容量90%弱でも実用は厳しいのではないか、と感じます。
Appleは改善策として初期化を推奨
このバッテリー消耗が激しい実態にAppleは、その対策として...
バックアップを作成して初期化を推奨しています。
冒頭でも少し触れましたが、この方法を試した上で今回の記事を書いています。
iOS 14 や watchOS 7 へのアップデート後にワークアウトの GPS の経路情報やヘルスケアデータが表示されなくなった場合
(Apple公式サポートページ)
ここではあくまで「Applewatchとの連携に問題があるよ!」という点にフォーカスされていますが...
他のAppleユーザーのフォーラムでは、このバグが原因でiOS14全般のバッテリー消費が起こっているという噂もあるので、私も試してみました。
確かにiOS14にアップデートした2日後のような突然バッテリーが30%以上急激に減るという状態は改善されたように感じます。
ただiOSの更新後はシステムの再構築を行うためにバックグラウンド処理が続き消費電力が上がるという話もあるので、それが終わっただけ、とも取れます。
Appleの公式がハッキリとiOSが原因でバッテリーの消費量が上がるよ!なんて言おうものなら、起訴問題が起こりうる海外企業の憂いを感じる対応ですが、iOS13へのダウングレードが出来ない現在ではユーザーはただ...
iOS14.1以降のバージョンで改善されるのを神に祈るのみ、でしょうか。
とにかくiPhone6sユーザーはアップデートを回避した方が賢明に思えます。
【追記】
アップデート1ヶ月後の結果は下記記事から読めます。
iPhone6sをiOS14に更新して1ヵ月...
【関連記事】
iPhone6sにiOS15?そんな無茶な話。