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充電方法は一つじゃない!非接触なワイヤレス充電Qi
- 川越店 2023年4月4日 2025年11月20日 川越店店長 奥田かなこ
iPhoneには充電口以外で充電方法があります。
iPhone8以降の機種には全て搭載されており、一部機種を除いたAndroidにも搭載されており日常的に使われている方も多い機能です。
その非接触充電の必要性と、その歴史を説明させて頂きます。
充電口はものすごく重要箇所

携帯電話が発売され、どの機種でも必ず物理的に電源ケーブルや充電ケーブルを繋がなければ充電ができませんでした。
ですが、特に昔の携帯電話や、スマートフォンは充電口が抜き差しの回数や、使い方、経年劣化等で充電口がグラついたり、接触が悪くなって充電ができなくなることが多かったのです。
しかも充電口の修理もほぼ不可能でした…。
修理がほぼ不可能の理由としては、
・機種が多くあったため、各機種に対応できる修理店が極端に少ない
・パーツの流通がほとんどない
・発売元さんも3年くらい経ってしまうと、古いのでパーツがありません非対応です。とお断りされる
・修理できてもデーターは消えてしまったり…
充電口以外での充電方法もあった…しかし

一部機種には専用の置き型充電器等もあり、充電口が使えなくなっても充電はできる様になっていました。
上から溝にカチャッと差し込むだけで充電ができて、スタンドにもなってくれて結構便利でした。
ただし、こちらも本体と卓上充電器側の金の接触部分が劣化してくると充電ができなくなったりしていました。

置き型の接触部分にマグネットでくっつけて充電するという専用ケーブルも当時は販売されていましたが、こちらも金の接触部分が劣化してくると充電ができなくなったりしていました。
上記の写真はどちらもXperiaですが、国内産スマホは比較的に同梱で専用充電スタンドが付いていたものが多かったです。
充電口が使えないと困ること
当時、クラウドにデーターを保存するという技術は一般的ではなかったため。
充電口が使用できないとデーターのバックアップもできず…。
新しい端末へのデーター移行もできず…。
泣く泣く全てのデーターを捨てて新しく買い替えざるをえませんでした。
動かす箇所は、壊れる運命

壊れやすい…
壊れてしまうと困ってしまう…
ならば別の充電方法を作ろう!
ということで、新しい技術の開発がされました。
日本は、大抵新しい技術や物は海外から流入して、日本人が使いやすいように適合(魔改造とも言う?)させて、それが普及していくというのが古くからの日本の特徴です。
ですが、この新しい充電技術は2011年に
日本の家電メーカーであるSHARPと、docomoが共同開発しました!
その名はワイヤレス充電Qi(非接触充電)
充電のケーブル端子と、本体の充電端子同士が非接触のまま、専用のワイヤレス充電器に置くだけで自動的に充電してくれるという機能です。
初めて搭載されたのは、NTTドコモから発売された「AQUOS PHONE f( SH-13C)」という機種で、専用の充電パッド(ワイヤレス充電器)が同梱されて、31900円でした。
(12年前と今では、端末価格は倍くらいになっているのですね…)

現在、Qi充電(非接触充電)と聞くと、多くの方のは丸い台に置くと充電ができるイメージをされるかと思いますが、世界初のQi充電器は真四角で真っ白かつ意外と分厚かったのです。
この機種発売以降、この技術は徐々に各種の端末で採用され現在では7割以上の機種に搭載されるようになりました。
iPhoneは、iPhone8から搭載機種となり、それ以降の機種すべてに搭載されています。
また、スマートフォン以外にもスマートウォッチやBluetoothイヤフォンなどに搭載され充電口の破損のリスクを減らし、かつ手軽に充電できるようになり非常に便利になりました。
充電器自体も、上から置く丸型や、立てかけれるスタンド型、車での車載が出来る型、磁石の力でスマートフォンの背面にくっつける磁石型と色々な種類が販売されています。
一部のiPhone(iPhone 14、iPhone 14 Pro、iPhone 13、iPhone 13 Pro、iPhone 12、iPhone 12 Pro)は専用磁石が本体内部に搭載され、ピタッとくっついて充電が出来るMagSafeという専用充電器も販売されています。
他のiPhone8以降もピタッとくっつきはしない事と、充電速度は仕様より遅くはなりますが同充電器の使用ができます。
QI充電のメリット・デメリット

便利なワイヤレス充電Qiですが、良い所悪い所があります。
メリット
・置くだけで手軽に充電できる
・充電口を使用しない為、充電口の破損リスクが減る
・最悪、充電口が破損してもワイヤレスで充電が出来る
デメリット
・ケーブル充電より、充電にかかる時間が長い
・充電の位置がシビアで少し動かすと、充電範囲から外れる
・ケースの厚みや素材によっては反応しない
特に日本人はケースを付ける方が多いのですが、ゴツイケースや手帳ケースはワイヤレス充電が反応しないことがあります。
また、金属製のケースではその充電の仕組みによって熱を持つ事があるので使用は危険です。
ワイヤレス充電の仕組み
ワイヤレス充電器には送電用コイルが内蔵されていて、電流を流すことで磁界が発生します。 その中にスマートフォンを置くことでスマートフォン内部の受電用コイルが反応し、磁力を電力に変換する(電磁誘導”熱が発生する”)という仕組みです。
スマートフォンを使用しながらのワイヤレス充電は、スマートフォンの稼働の熱と、ワイヤレス充電での熱の両方で高温になってしまう事が多い為お勧めできません。
使用していないときや、寝ている時が一番安定して使用できる充電方法です。
充電口での充電が出来なくなった時などは、代替方としてワイヤレス充電を使用される方も多いです。
現在ワイヤレス充電で一番使用しているのは、ワイヤレスイヤフォンや、スマートウォッチといった頻繁に充電をしなくても問題が無いものや充電口を付ける事が出来ない物が主流となっています。
非接触充電はメリットが有り便利でもありますが、デメリットも勿論あります。
ですが、ワイヤレス充電の一番のネック、充電速度の遅さは年々改良され以前よりは早くなってきてはいますg、まだまだケーブル充電のが早いのが現状です。
ですが、数年後にはケーブル充電と大差ない速度で充電が出来るワイヤレス充電器や端末が発売されているかもしれませんね。


