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iPhone/iPad/ipod touchのバッテリーが膨張してしまうのは、何が原因?

秋葉原店 2022-09-01 2022-09-07 秋葉原店店長 須山よしのり
iPhone/iPad/ipod touchのバッテリーが膨張してしまうのは、何が原因?

悩ましいバッテリー膨張の問題



iPhoneを始め、iPadやiPod touchを動かすのに重要なパーツの1つ
「バッテリー」
iPhoneなどの製品に限らず、様々なスマートフォンや電子機器に搭載されている
現代には欠かせない部品の1つでもあります。
しかし、リチウムイオンバッテリーとiPhoneやスマホの関係性を語ると
必ず出てくる話題があります…それがバッテリー膨張
近年では地上波のニュースでも見かける機会が多くなりましたが…上の写真のように、iPhoneの画面が浮いてしまったり、iPadの画面が湾曲したり、と
バッテリー膨張が及ぼす影響は目に見えてインパクト大。
正直、修理屋さんでも目にする度「おぉ…」と声が漏れる相談内容です。
もちろん、原因となる膨張したバッテリーを取り除き、新しい健康なバッテリーに交換することで見た目にもスリムだった頃の状態まで戻すことは可能です。
しかし、このインパクトを忘れられないお客様から
「どうしてバッテリーが膨張してしまうの?」
と、質問をいただくこともしばしば。
今回は少しだけ、原因と要因について説明してみます。
 

まずはバッテリーの構造から



iPhoneのバッテリーの形はモデルにより様々です。
大抵のiPhoneでは縦横比18:9程度の長方形のもので、最新のモデルではL字型に変形をしていたりもします。
一貫して、見た目の共通点があるとすれば、バッテリーの色が黒いというところでしょう。
この黒い部分は「被膜」で、バッテリーセルが内包されています。
なぜ、バッテリーが黒い被膜で覆われているか?というと
それはバッテリーセルは酸素と反応することで、発熱・発火するものだからです。
(化学反応ですね、理系の方には目を瞑って頂かなければいけない解説なのは重々承知です)
つまり外気からセルを守っている、ということですね。
しかし、この黒い被膜、優秀な故にバッテリーの膨張にも関わって来ます。
 

リチウムイオンバッテリーは普段から…



実はリチウムイオンバッテリーは、充電と給電をしている間に微量のガスを発生させています。
これは電気を生み出す科学反応の際に必ず出るものですが、健康なバッテリーでは「自然に消化」される量のものです。
しかしバッテリーの劣化と共に、発電効率が落ちると…ガスの量も次第に増えていきます。
ガスの量が増え、自然に消化する量を超えたとき…
先程のバッテリーを外気から完璧に守ってくれる被膜の中に充満し…
時に、餅のように
時に、ハマグリのように
画面やその他のパーツを持ち上げるのです。
そして先程「外気から守るための皮膜」と解説をしましたね。
ガスでパンパンに膨れ上がったバッテリーの皮膜に、尖った物や、圧力がかかるとどうなるか?
バッテリーが破けることが容易に想像出来ますよね。
そして外気に触れたバッテリーセルは化学反応を起こし、発熱や発煙、最悪の場合は発火に繋がります。
 

バッテリーの膨張を未然に防ぐには



バッテリーが膨張する仕組みは、なんとなくご理解頂けたと思います。
これは2年以上、継続仕様されている劣化したバッテリーでは確率的にいつ起きてもおかしくはない事象です。
しかし、中には4年使っていてもバッテリーの膨張なんてつゆ知らず、なんて個体もあります。
そんな個体差の中でも、一番のポイントは…
やはり「充電の方法」でしょうか。
バッテリー膨張でお持ち込み頂いた方の8割は充電器に繋いだまま使用していた(または長期間、充電したまま放置した)と仰っしゃられます。
ノートパソコンでは、バッテリーが満充電になった段階で自動的にメインボードにコンセントから直接給電する方式がほとんどですが…
iPhoneを始めとしたスマートフォンでは、バッテリーが満充電だとしても…
必ずバッテリーに蓄電してから電力を供給しています。
つまりリチウムイオンバッテリーに断続的に充電と給電を繰り返させることになります。
少し汚いお話になりますが、人間に例えると食べながら常に排泄している状態です。
そんなものが健康に良いわけがありませんよね。
充電と給電をずーっと繰り返すことで、バッテリーの発電効率は更に低下。
バッテリーはそれでも頑張って電力を供給しようとしますが、ガスの量は増える一方。
そして最後には膨張をしてしまうということです。
 

劣化したバッテリーは充電までの稼働時間が極端に短い



また、最初からそのような充電方法をしていなかったとしても…
1年半から2年ほど使用し、劣化したバッテリーは蓄電量が減っていきます。
蓄電量の低下=バッテリー残量の減りが早いということにもなります。
そうすると必然的に充電器に接続する回数、時間は増えていき、更に悪化すると…
結果「充電器に繋いでいないと電源が入らない」症状にも繋がっていきます。
新品のバッテリーでは蓄電量が100%
これはバッテリーの状態から表示出来る「最大容量」と同じ意味になります。
そして1年半から2年使用したバッテリーの蓄電量(最大容量)の平均値は80%~70%となり、当初の大凡3割減となります。
iPhoneやiPadの右上に表示されるバッテリー表記の100%も、この蓄電量の内から算出される数値となるので…
3割も低下したバッテリーでは、使用時間が短くなるのも必然ですよね。
これを更に使い続けると蓄電量は更に低下し、最大容量60%台に突入すると
電源が入らない、充電していないと使えない、そんなiPhoneやiPadが増えてきます。
また、バッテリーの膨張が現れる端末も増えていきます。
 

結論、バッテリーの膨張は…



結論、バッテリーの膨張は
・充電方法に難がある
・劣化したバッテリーを使用し続ける
この2点が主な原因、要因となりますね。
もちろん「いま使えているからいいか」と思う方も多いと思います。
ですがバッテリーの不調は普段から無くてはならない存在となったiPhoneやiPad、iPod touchに思わぬ症状を引き起こすことがあるということも忘れてはいけません。
今までの使い方を、時間を巻き戻して変えることは出来ません。
しかしバッテリーの交換は行なえますので、お気軽にご相談ください。
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